転職で給料が上がる?下がる?20代女性看護師の給料水準とは

“給料アップ”を目標に転職活動を始める方は多いですよね。でも、一歩間違えると「転職後に給料が下がってしまった…」と後悔することもあるようです。
今回は、転職前に知っておきたい看護師の「給料水準」についてご紹介します。現在の給料は適正なのか?転職後に満足いく給料はもらえるのか?一度確認してみましょう。
魅力的な求人情報には注意も必要
看護師は近年かなりの“売り手市場”と言われていますので、思わず飛びついてしまいたくなるような求人情報も増えてきています。
- 土日休みで残業なし!
- 日勤のみで安定勤務!
など、勤務時間・体系の”ラクさ”をアピールした求人もとても多いですよね。
「夜勤や残業、度重なるオンコールで毎日ヘトヘト…プライベートを充実させたい!」と悩んでいる看護師であれば、とても魅力的な職場に思えるかもしれません。
ラクな職場の落とし穴、給料が大幅ダウン!?
ところが、勤務時間・体系がラクな職場では、その分給料が低い、手当の支給が無いなどの注意点があります。
ハードワークな職場の場合、夜勤に入った際は「夜勤手当」、残業をすれば「超過勤務手当」が支給されています。これらの金額は施設間で差はあるものの、一般的に高額です。
夜勤なし、残業なしの”ラクさ”は確かに魅力的ではありますが、手当がないことで転職後大幅な給料ダウンとなることが生活上問題ないのか、きちんと確認しておく必要があるでしょう。
超過勤務に対する法定手当
法律では、残業や深夜業務に対し以下の通り手当を加算するよう定めています。
時間外労働 | 最低25%アップ(月60時間を超える場合は50%アップ) |
深夜労働 | 最低25%アップ(法定労働時間を超えた場合は50%アップ) |
法定休日労働 | 最低35%アップ |
このように、夜勤や残業で働いた分はしっかりと手当が支給されているのです。
20代看護師の平均年収は「452万円」
厚生労働省が発行する「賃金構造基本統計調査」によると、20代の女性看護師(正看護師/勤続4年/平均27歳)の平均年収は「452万円」です。
他業種における20代女性の平均年収が200〜300万円程度ですので、看護師の給料は基本的にかなり高いことがわかります。
小規模施設では年収が低い
しかし、この統計情報は大病院のオンコールや時間外勤務、深夜勤務なども含まれた金額です。残業や夜勤のない職場であれば、相対的に年収は低くなってしまいます。
「賃金構造基本統計調査」によると、小規模施設(従業員10人以上99人以下)で働く看護師の年収は、「358万円」と算出されていますので、職場の違いによって、年収に約100万円の差があることがわかります。
勤続年数も影響する
また「勤続年数」で賃金が大きく違ってくる点も見逃せません。勤続年数2年以下の看護師が転職した場合、転職後の平均年収は「307万円」。賞与などを除くと「284万円」にまで落ち込んでしまいます。
これは、“勤続年数2年以下”という、技術が身につく以前の段階で転職をしたことにより、十分な職務評価を受けることが困難だったためと考えられます。
転職の際には、前職での勤続年数はもちろん、培った経験や実力などは全て評価対象となりますので、時期を見極め計画的に進めるようにしましょう。
最後に
看護師は、業務の専門性に対し様々な「手当」が支給されます。ハードワークな職場に限界を感じるのであれば、夜勤・残業の手当分をその他で補えるような転職先を見つけることが理想的です。
勤務内容の”ラクさ”は魅力的ではありますが、現在の給料水準と照らし合わせ総合的に判断するようにしましょう。
また、求人情報だけでは支給される手当などについての情報が不十分なケースもあります。面接時に賃金に関する質問をすることも難しいですよね。そのような場合は、転職支援サービスの利用がオススメです。あなたの希望を踏まえた上で、優良な求人情報を紹介してくれるので、安心して転職活動を進めることができるでしょう。
〈参照〉平成28年度賃金構造統計調査(平成29年2月発行)/厚生労働省
> スタッフ紹介はこちら