【例文付き】介護職の転職を成功に導く「志望動機」の書き方

履歴書の中で最も注目される項目が「志望動機」です。この部分で効果的なアピールができれば、採用へ大きく近づくといっても過言ではないでしょう。
今回は、介護職を目指し転職活動を進めている皆さんにぜひ覚えておいていただきたい「志望動機」の書き方を例文付きでお伝えします!
志望動機は「本音」を正直に伝えることが成功の秘訣
採用側に”一緒に働きたい”と思わせる志望動機はどのような内容でしょうか。ポイントは「本音」を伝えることです。
介護職に限らず、一般的によく見る志望動機が下記のようなものです。
- 経営理念に共感して
- 分野に興味を持ったので
もちろん、これらの動機は嘘ではないでしょう。しかし、イマイチ説得力に欠けます。また、採用担当者にとっては”ありきたりな志望動機”ですので、印象を残すことは難しいでしょう。
どうしてその職に就きたいのか、その施設で働きたいのか。
採用側に好印象を残す志望動機とするために、まずはどうしてその職に就きたいと思ったのか、自分自身の「本音」を書き出してみましょう。
- 給料が今の仕事よりも良くて、休みもきちんと取れそう。
- 家から近いから通勤しやすい。
- 主婦だからパートがいい。
1は待遇面、2と3は勤務形態に魅力を感じていることがわかりますね。この「本音」をもとに、伝え方を工夫することで、説得力のある志望動機が生まれるのです。
志望動機の書き方ポイントは”謙虚に前向き”
では次に「本音の志望動機」の書き方例文を踏まえて考えてみましょう。採用側に「一緒に働きたい」と感じてもらえることが理想です。本音の志望動機から自分自身がどのように施設に貢献できそうか、前向きに頑張る意欲があるかを採用側に伝えるように書きましょう。
本音の志望動機 | 書き方例文 |
---|---|
給料が今の仕事よりも良くて、休みもきちんと取れそう | 求人情報を拝見し、貴社のHPや実際に働かれている環境を見学しました。スタッフの皆さんが活き活きと働いていて、自分もこのような職場の仲間になり、介護職のスキルを高めていきたいと感じました。 |
家から近いから通勤しやすい、主婦だからパートがいい | 自分のできる範囲で、過去の経験を生かし介護業界に携わりたいと思い、志望いたしました。仕事と自分自身の生活のバランスを考え、パートとしてまずは働いてみたいと考えています。 |
このように「本音」を出発点とし、自分がやりたいと思うこと、できると思うことを謙虚に前向きな書き方で伝えることで、採用側に好印象を残す志望動機が完成します。
志望動機に経験や資格の情報をプラスし、自己PRを高めよう
本音をもとに考えた志望動機に、これまでの経験や取得した資格の情報を加え、さらに自己PRの高い志望動機にしていきましょう。
前職が介護職の場合の資格や経験の書き方例文
介護職や関連事業に従事していた方は、前職での経験や役職なども盛り込むことが効果的です。
- どのような業務を何年程度経験していたか
- どのようなポストに就いていたか
- どのような資格を取得しているか
【例文】
これまで介護老人保健施設で介護福祉士として00年間従事してきました。フロアの責任者として部下のまとめ役として従事してきました。今後はケアマネジャーの資格を生かして在宅介護分野で活躍したいと思い志望いたしました。
介護職経験者は採用側にとって「即戦力」となる人材です。これまでの経験をしっかりとアピールしましょう。
異業種からの転職の場合の資格や経験の書き方例文
異業種転職の場合、これまでの経験をもとにしたアピールは難しいのでは?と思いがちです。しかし、介護職には「接遇」の側面もありますので、その点に結びつけ考えてみましょう。
- 接客業や営業職の経験から「人と接すること」に長けている点をアピール
- これまでの社会経験から「協調性」や「チームワーク」を重視する業務が得意であるというアピール
- マネジメント経験を活かして、リーダーシップを発揮できる点をアピール
【例文】
これまで販売員として00年間従事してきました。常に人と接する業務で、コミュニケーション能力には自信があります。また新入社員やアルバイトの指導も経験し、接遇やリーダーシップにも自信があります。介護職は未経験ですが、これまでの経験を活かし、幅広い世代の方々との関わり働ける介護業界に興味を持ちました。
このように、異業種であっても介護職に活かせる経験は多く存在します。自分自身の強みを介護職で活かす”イメージ”を持つことが大切です。
ブランクがある場合の資格や経験の書き方例文
出産や子育て、その他の理由でブランクがある場合は、空白期間について自分から触れておくと良いでしょう。
- 出産・子育てを経験し人間的に成長できた、社会復帰し貢献していきたい
- 親が体調を崩し在宅介護をしていた、今後はケアする側として辛い立場の皆さんを助けていきたい
【例文】
親が体調を崩し自分自身が介護を経験しました。資格はありませんが、自身の介護経験を活かし利用者の皆さんに寄り添う介護を提供したいと思いました。
無資格・未経験であっても、”新たな環境で学んでいきたい”という「意欲」を見せることで、印象はとても良くなります。「アピールできる経験なんて一つもない…」と諦める前に、これまでの人生を振り返り、自分自身の強みを見つけましょう。
志望動機の書き方でやってはいけないこと
介護職では、利用者や利用者のご家族、また職場のスタッフ間においても「人間関係」が重視されます。履歴書の内容は、採用側に自分を知ってもらう「第一印象」ですので、一般的なマナーやルールは最低限覚えておきましょう。
長すぎる志望動機はNG
履歴書の志望動機は、短すぎても長すぎてもNGです。前職での経験など、内容的に長くなってしまう場合は、別途職務経歴書に記載するようにしましょう。
書き言葉と話し言葉を間違えない
履歴書はビジネス文章なので、基本的に「書き言葉」で記載するのがマナーです。とくに「御社」と「貴社」は間違われやすいポイント。面接などで対話するときは「御社」を使い、履歴書などの文章は「貴社」を使用するよう心がけましょう。
また、介護施設の場合は医療機関が施設を運営しているケースも珍しくありません。この場合は、「御社」「貴社」ではなく、「御院」「貴院」と言い換えましょう。
最後に
今回は介護職を志す方に覚えておいていただきたい「志望動機」のポイントをお伝えしました。
志望動機と言うと身構えてしまいそうですが、基本的には”どうしてその職に就きたいと思ったのか”という「本音」を丁寧に表現するということです。志望動機に悩んでいる方は、まず「本音」を明らかにし、自分自身の経験・強みを加えてから、相手に好印象を持たれるよう謙虚な表現に書き換えていきましょう!